■きみは僕に愛を突き刺す・新章2

■'03.08.23.初版
 発行(株)オークラ出版
■物語あらすじ

 拉致されたデニスは、犯罪グループのアジトに監禁された。彼らは捜査が何処まで及んでいるのかをデニスに吐かせようと、拷問を繰り返した。
 そこへ彼らのボス「リザード」が、ジャスティンを伴いやって来る――ジャスティンはグループの下っ端として彼らの中に潜入を果たしていた。
 ジャスティンは我が目を疑う。彼はロス市警に配属された当初からデニスを疎んじていた。誰をも寄せつけず、ひとりきりで捜査を行い事件を解決してしまうデニスに疎外感と嫉妬、そして羨望を抱いていたのだ。そんなデニスが目の前でボロ布のようになっているのを見て、愕然とした。それと共に沸き起こる怒り。何故、彼は抵抗しないのか、と。まるで自分の命などどうでもいいというように漫然と、されるがままになっているその姿。
ジャスティンは辛うじて自分を取り戻すと、ボスに向かい言った。
 「どうせバラすんだろ?――だったらこいつ、オレにくれ」
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